奈良は奥吉野の川上村・金剛寺にて斎行された後南朝皇胤・自天王(じてんのう)を祀る朝拝式(ちょうはいしき)。
後亀山天皇(南北朝合一時の南朝の帝)の曾孫であり、後南朝皇胤・自天王即位の日に、奈良は川上村の北山御所近くの金剛寺にて毎年斎行される朝拝式は、地元の民によって、自天王暗殺後から561年の永きに亘り欠かさず、大切に継承されてきた。
自天王は、後亀山天皇の曾孫にあたる皇胤で、自天王より神璽を奪わんとした赤松家の残党らによって、僅か18歳で暗殺され、これを以て、後南朝は終焉を向かえたとされる。
本日、我々が到着すると、金剛寺総代様を始め役員の皆様より、非常に温かい歓待を受け、特別のご配慮にて、自天王の遺品である鎧兜をご披露くださり、誠に貴重な経験となった。
総代様方々は、大楠公の血脈が今に続いている事に、大いに感激くださったが、自天王の御遺徳を称える祭事を途絶える事無く561年間継承されてきた事は、地元の方々による不断の努力の結晶であり、まさに奇跡とも言えよう。
私共もまた、後南朝の歴史の1ページの片隅に足跡を遺す事ができた事に感無量であった。
仮にも大楠公の血を引く者として、奥吉野に遺る後南朝の歴史を決して風化させてはならない。
決意を新たに、自天王の御霊の前に於いて、固くお誓い申し上げた。
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